shibboleth
このところ聖書にからんで書いてきたつながりで、今回は、旧約聖書にからむ shibboleth を取り上げてみたい。TVドラマの「ザ・ホワイトハウス」 The West Wing にも出てくるものだ。
私は中学生の時に聞いていたNHKのラジオ講座「続基礎英語」で覚えた。確か、日本人の中には使い分けを不得手とする人もいる s音と sh音の関連で紹介していた(日本人が苦手とされる l や th も含まれていて、人によってはやっかいな単語といえそうだ)。印象深いエピソードとともに取り上げられていたため、すぐに覚えた。
そのエピソードは、旧約聖書の「士師記」に出てくる。ギレアデ人が、敵対するエフライム人と仲間とを判別するために発音させたヘブライ語だという。エフライム人は sh音の発音ができず sibboleth となってしまうのでお里が知れ、敵だとわかったのだそうだ。そしてこの単語は、敵味方を区別する符丁を意味する言葉として使われるようになった、という。